UCの治療方法 その2

UCの治療方法 その2
お薬や治療方法は、私の知る限りの経験と知識で記載しております。効果や副作用については個人差があるものなので、詳細なことについては、担当の医師や薬剤師の先生の指示に従いましょう。

免疫調整剤

UCは、自分の免疫が何らかしらの影響により自分自身を攻撃してしまう病気です。そのため、免疫機能をコントロールする事により、攻撃をストップさせる目的で免疫抑制剤を使用します。

ただし、自分自身への攻撃のみならずウイルスや細菌等、外部からの攻撃も抑制されてしまうため用法容量を守ることだけではなく感染予防も重要なひとつの治療要素となってきます。

他にも妊婦や妊娠している可能性のある方は、禁忌である等注意事項の多い薬です。

ただし、妊婦への投与は「禁忌」から「慎重に判断」へ変更になる可能性がありそうです。日本では、禁忌としているものの、海外のガイドラインでは禁忌とされていないそうです。

イムラン(アザチオプリン)

主に、寛解維持の目的で使用されます。再燃と寛解を繰り返す方に使用される事が多いようです。

飲み始めてから効果を発揮するまで、2ヶ月程度を要します。私の場合には、再燃時にステロイドと同時に使用を開始する使い方をしました。

副作用としては、「血液障害」「感染症」「脱毛」等があるそうです。ただし、誰もが必ずしも出現するわけではなく、個人差が大きいようです。私の場合は、確認できる症状はありませんでした。

プログラフ(タクロリムス)

イムランと比較して即効性のある免疫抑制剤です。体内の免疫反応を強力に抑制するため、寛解目的に使用されます。

服用を開始して、最初は2日に1回採血を行い血中濃度を測定します。

副作用としては、「神経障害」「高血圧」頻度が少ないものの「腎機能障害」「糖尿病誘発」があるようです。私の場合は、高血圧と腎機能障害が発生したため使用を中止せざるを得ませんでした。

サンディミュン(シクロスポリン)

プログラフ同様にイムランよりも強力に免疫反応を抑制する効果のある薬です。

特徴としては、点滴で体内に直接投与します。使い方としては、プログラフ同様に2日に1回程度採血を行い血中濃度を測定します。

副作用もプログラフと同様の症状が発生するそうです。私の場合は、高血圧および腎機能の値が上昇が見られました。

本来であれば、この薬で炎症を速やかに沈めてからイムランで寛解維持を行う予定でした。

抗TNFα抗体製剤

UCの炎症には、TNFαという物質が関与していると考えられています。TNFαの活動を抑える事により、免疫機能全体の活動を抑える事なくUCの炎症を鎮める事が可能とされている画期的な薬です。

5-ASA製剤やステロイドで効果がみられない方の症状に対する改善や、ステロイド使用中でも減少させる効果が期待できるものです。

共通する副作用としては、免疫が下がる事による「感染症」、投与から数日経過後に発熱・発疹・筋肉痛が起こる「遅発性過敏症」、関節痛等が起こる「ループス様症候群」等があります。

なお、これらの薬はマウスを使い製造される生物学的製剤のひとつです。そのため、非常にコストが高いです。

レミケード(インフリキシマブ)

マウス由来のたんぱく質と、ヒト由来のたんぱく質を合体させた薬です。UCのみでなくクローン病や関節リウマチでも使用されているようです。

マウス由来のたんぱく質を含むため、この薬を使うためには、MTX(メトトレキサート)と呼ばれる免疫調整剤の服用が必須となります。

点滴で投薬を行う薬で、8週間に1度通院して点滴を受けて帰ります。おおよそ2か月に1度の通院ですが、点滴のみでも約2時間程度を要します。

1本あたり10万円程度で、1回2本を使用すると2ヶ月毎に約6万円(100,000x2x0.3(3割負担)=60,000)ほどかかるそうです。

私の場合は、この薬を使うことができませんでした。理由は、ヒュミラを使用して副作用が発生したためです。

ヒュミラ(アダリムマブ)

レミケードと異なり、完全ヒト型抗体の製剤です。そのため MTX の使用が必須ではなく、より副作用が出にくいとされています。

投薬頻度としては、2週間に1度ではありますが、点滴ではなく皮下注射での投与であり、自己投与が可能であるため初期導入時を除いて通院が必須ではありません。自己投与が可能という事は、投薬のためにわざわざ病院へ向かう必要が無く、スケジュールも立てやすいのが特徴です。

冷所保管が必要であるため、処方されたら冷蔵庫で保管する事になります。

私の場合は、ヒュミラを使用しても炎症を鎮める事はできませんでした。かつ、ループス様症候群が発生して指関節の痛みや腱鞘炎に悩まされる事になり、より辛い状況に陥った薬でもあります。

シンポニー(ゴリムマブ)

ヒュミラ同様に完全ヒト型抗体の製剤であるため、TMXの使用が必須ではありません。かつ、副作用も出にくいとされています。

投与頻度としては、4週間に1度の皮下注射です。ただし、自己投与ではなく病院で看護師さんに打ってもらう事が必須です。関節リウマチの場合には、2018年4月から自己注射が許可されたようです。

引用:シンポニー、4月より自己注射が可能に

私の場合は、ヒュミラのような副作用が発生する事はありませんでしたが、同様に症状の改善も確認できませんでした。

 

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